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zoom RSS エクストラサイクルの歴史

<<   作成日時 : 2010/04/05 01:13   >>

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ロングテールバイクのパイオニアである“エクストラサイクル”の歴史を紹介する。

創始者は、子供の頃から自転車好きだったというロス・エヴァンス。高校時代には自転車屋でアルバイトをしながら、自転車のメカニック養成学校に通い自転車についての基礎を学んだ。この頃、休暇を利用して南米に足を運び、貧困に苦しむ人々を支援する活動に初めて参加した。そして、スタンフォード大学に進学すると、プロダクトデザインを学びながら、南米ニカラグアなど発展途上国の人たちを助ける活動に、さらに積極的に参加するようになった。

そこで、「もっとたくさん荷物を積める自転車があれば、彼らの生活がきっと楽になるはず」と考え、自転車の後ろに取り付ける3輪のトレーラーを設計した。ところが物資の少ない国では普通の自転車1台を手に入れるだけでも難しい。そのうえに別の車輪を手に入れることが現実的ではないことを悟った。部品点数は、できる限り少ないほうが有利と気付いたのだ。

そこで、普通の自転車の後輪を一度外し、そこに全長を伸ばす新たなフレームを組み込み、チェーンを繋いで長くして、もう一度、後輪を取り付けるロングテールシステムを考案したのだ。普通の自転車の後方をストレッチした部分に、大きな荷台を取り付ける。しかも、荷物を積んだときに荷重を後輪よりも前にかかるように設計することで、自動車のミッドシップのような構造となり、重い荷物を積んでも走行安定性が著しく悪化することがなかった。

その後、90年代中ごろから、ロスは仲間とともにカリフォルニアで、ロングテールバイクの開発を開始した。2000年には、26インチのMTBなどのスポーツ自転車を簡単にロングテールバイクに改造できる『フリーラディカル』というキットを発売。最初の500台は、カリフォルニアでハンドメイドしていたという。

アウトドア好きのロスは、仲間とともにサンフランシスコ郊外の山の中で生活し、カヤックや買い物にもクルマを使わず、ロングテールを使っていたという。当時の様子を知るサーリー開発担当のデイブ・グレーは「彼らは、人里離れた山の中で、まるでヒッピーみたいな生活をしていたよ。でも、自分たち以上に自転車を中心にした生活をしている奴らがいることに驚かされた」と語った。

その後、エクストラサイクルは、ジェネラル・マネージャーに、ネイト・バーリーを招聘した。ネイトは、ロスの幼馴染であると同時に、自転車の車輪を回してジュースを作る、なんとも非効率な道具を発明した人。しかし、音楽と環境と体にいい食に敏感なベイエリア(ヒッピーが生まれ、今もその影響が色濃く残るサンフランシスコ周辺の湾岸エリア)で受け入れられ、野外ライブイベントのデモンストレーションでネイトが開発した自転車ジューサーが人気を博した。スターバックスと契約するなど、会社が大きくなったところで、ネイトは、その権利を譲渡し、エクストラサイクルの一員となった。ネイトは、自転車好きであると同時に、ビジネスの才能があり、奔放なロス・エヴァンスとの相性も良く、彼の就任後、エクストラサイクルの製品は一挙に売れ始めた。

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ロス・エヴァンス(左)とネイト・バーリー。

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ネイトが発明したブレンダーは、
今も、エクストラサイクル用のオプションとして発売されている。


07年には、エクストラサイクルとサーリーが共同開発した『ビッグダミー』という、ロングテール専用に設計したフレームが発売された。従来の普通の自転車に、別のフレームを取り付けるセパレートタイプではなく、ひとつのフレームとして最初からロングテールとして設計されているのが特徴。未舗装路も走れるうえ、耐荷重も大幅にアップしている。しかも、エクストラサイクルとの共同開発ゆえ、すべてのオプション品が取り付けられる。

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サーリー/ビッグダミー


09年には、エクストラサイクルが『ラディッシュ』という、コンプリートモデルをラインアップに加えた。完成車を作ることでロングテールのイメージを明確にするため。さらにロスは、「賢く美しく強い女性にこそロングテールバイクを使って欲しい。そのために開発したのがラディッシュなんだ」と話した。ラディッシュは、身長155cmで楽々乗れる。

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また、同年、サーリーからも、それまでフレーム単体発売だったビッグダミーの完成車が登場した。日本でも、この完成車の発売をきっかけに、ロングテールバイク・ユーザーが少しずつだが、確実に増えている。

「今の時代、Eメールなどが普及し、人と人の情報交換は簡単になった。しかし、人と人が実際に出会い、繋がることは、逆に難しくなっていると思う。ロングテールバイクは、希薄になった人の関係を見直し、もう一度繋ぐ手段になると信じている」

ロス・エヴァンスは、そんな思いをこめてロングテールバイクの発売を続けている。

そして、もうひとつ。ロスは、エクストラサイクルのほかに『ワールドバイク』という団体を運営している。これは、南米、アフリカなど貧困層へ自転車を通じて援助をする団体。現地で普通の自転車をロングテールに改造するのが、彼らの主な仕事だ。しかも、エクストラサイクルの全売り上げの0.5%をこの団体に寄付し、同時にほとんどのエクストラサイクル・スタッフが、ボランティアで、この活動に協力している。

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ロスにみせてもらったワールドバイクの活動の様子。
相当な数のロングテールバイクが、
今も南米やアフリカで使われているそうだ。



*関連リンク

エクストラサイクル
サーリー
ワールドバイク

■エクストラサイクル、サーリー日本輸入元 モトクロスインターナショナル


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